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最難関大の歴史科目は『暗記』じゃムリ!?


今回は早慶上智レベルの大学での歴史科目(日本史・世界史)についてお話したいと思います。 大学受験の歴史科目はどうしても『暗記科目』として捉えられがちであり、学校の先生でも「一問一答さえ完璧にすれば大丈夫だ!」と言う人がいます。 しかし、早稲田・慶應・上智などの私大最難関大学の入試問題ではこの考え方は通用しません 例えば早稲田大学社会科学部は入試難易度では早稲田大学の中では中堅程度のレベルですが、社会科目の問題の難易度に限れば全私大の中で最高レベルだと言われています。 そんな社会科学部では歴史用語を問い、解答欄に記述させる一問一答問題は一切出題されません。

それらは全てが記号問題であり、その中でも歴史用語(『大化の改新』や『伊藤博文』など)を選択肢から答えさせる問題は全体の1割~2割にすぎません では何が多いかというと、正誤問題が多数出題されるのです。

これこそが最難関私立大における最大の関門であり、他の受験生と差が付く問題形式なのです。 実際に入試問題を見てみましょう。以下は2014年度に早稲田大学社会科学部で出題された日本史の問題です。

問.工場労働者保護のために制定された工場法についての記述として不適切なものはどれか。2つ選べ。

イ この法律の制定の翌年警視庁に特高が設置された。 ロ 12歳未満の者の就業を禁止した。 ハ 女性・少年の深夜業を禁止した。 ニ 資本家らの反対が強く、施行が延期された。 ホ 『女工哀史』に描かれた過酷な労働条件がこの法律制定の契機となった。 日本史でこの範囲を学習したことのある方でも、一見するとどの記述も間違えていないように見えるのではないでしょうか? この問題、正解(不適切な選択肢)はイとホです。 イは工場法が制定されたのは特高(特別高等課)が設置されたのは工場法制定と同じ1911年であり、『翌年』という部分が誤りです。

ホは『女工哀史』が刊行されたのは1925年であり、1911年の工場法制定の『契機』になることはないため不適切です。 この問題、どの選択肢も本当のことを言っているように見え、難易度は高いかと思います。 単純に工場法に関する知識だけでなく、それが制定された年号・特高設置の年号・『女工哀史』刊行の年号の3つを全て覚えていなければ正攻法でこの問題をクリアできないでしょう。 しかしこの問題、やり方を少し変えれば少ない負担で解くこともできます ロの「12歳未満の者の就業を禁止した。」という記述は工場法の内容で習いますよね?よってロは真っ先に正しい記述だと分かります。

ハも同様に工場法の内容の基本であり正しい選択肢だと判断できます。

ニもロ・ハと比べれば判断に悩むかもしれませんが、工場法の補足で学習する内容であり正しい記述と判断できます。 さて、ロ・ハ・ニが正しい記述と判断できれば、消去法でイ・ホが誤った記述と判断できますよね? そう、仮に特高設置の年号及び『女工哀史』刊行の年号を覚えておらず、正誤の判断ができなかったとしても、他の工場法の基本に関する選択肢で正誤を判断できれば消去法でこの問題をクリアすることができるのです! いかがでしょうか?

このように、最難関私大の歴史科目の問題では単純に自分の持っている知識をアウトプットするだけでなく、自分の知識をフルに発揮し消去法などを使いながら「問題を上手に解く」ことが求められるのです。 ですから、単純に一問一答問題を繰り返しているだけでは永遠に早慶上智レベルの入試問題で合格点をとることはできないでしょう。 上記の例題で見たように、歴史事項とそれに関する事項をセットで理解する勉強方法を行ってはじめて、最難関大の問題と戦えるようになるのです。 皆さんも是非そのことを意識しながら歴史科目の学習に取り組んでみてください!

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